近年、市民の権利意識が高まり、教育関係の訴訟も増加しています。
しかし、ひとくちに学校事故といってもそれに伴う責任の範囲や具体的にどの程度の注意を払えば指導上、管理上の過失がないといえるかは一般論として述べることが困難であり、ケース・バイ・ケースの判断基準をさぐることが大切となってきています。
そこで、戦前からの幼稚園、小学校、中学校、高等学校、大学等における、事故及び処分等に関する判例を体系的に項目をたてて収録しているのが本書です。
各判決ごとに、コメントをつけて事件の争点、問題点を理解しやすく編集しています。
「東京農大ワンダーフォーゲル部『シゴキ』事件」のように、すべて件名も具体的に表現しています。
目次
1 学校事故
研究・授業/水泳/登山・キャンプ/スキー・スケート/ゴルフ/火傷/施設(工作物)/製造物/体罰/クラブ活動/奉仕活動/衛生管理/養護・介護/風紀(セクシュアル・ハラスメント)/遊戯・けんか・いじめ・暴行・傷害・殺人など人身事故/名誉権・プライバシー等の人格権/交通/旅行/動物/その他
2 学生処分
学生運動(暴力行使・思想・信条・デモ・指導・参加)/試験の不正行為/風紀違反/性行不良/成績不良・出席不良/校則違反/その他
3 大学の自治
4 学園闘争
5 学校等の管理
校内秩序維持/寮/清掃義務/失火・放火/建物等の保存/校友会・学友会
6 学校環境
7 その他
入学許可、入学関連/講義授業実施義務/学位・成績証明書・内申書発行/試験実施義務/個人情報の保護・情報公開/生活保護関連/その他
・参考編
法令の部/通知の部/資料の部/統計の部