弁護士はどのように対応するのか!
裁判官はどのように認定するのか!
施行から3年、「法律構成」に悩む実務家必携の1冊!
本書の特色
◆令和2年4月に施行された平成29年改正民法下の実務について、弁護士と裁判官が実際に経験して悩ましいと感じた論点について実務指針を提示した1冊!
◆具体事例を基に「弁護士としての視点から」「裁判官としての視点から」を掲げた上で「ディスカッション」にて実際の研究会の白熱議論を再現!ここにしかない情報を豊富に掲載!
◆「定型約款の不当条項規制の考え方」「免責的債務引受に伴う保証の移転における保証意思宣明公正証書の要否」「契約不適合責任の修補の方法が売主と買主で異なる場合の対応」「『契約に適合した物であれば有したであろう価値』と『引き渡された契約不適合な物が有する価値』の算出方法」「催告解除における軽微性の判断」「建築請負契約の解除の認定の判断」「賃借物の一部滅失の場合の減額割合」など立案担当者による解説や法制審議会での議論では、法律構成が困難なケースにおける対応方法を徹底検証!
◆弁護士、裁判官ほか契約書作成に悩む企業法務担当者、金融機関、不動産関係者に必携の1冊!
こんな方におすすめ
契約書を作成するにあたって金融機関や不動産会社などから相談を受ける弁護士
裁判になった際に、弁護士(当事者)の主張を聞いて判断しなくてはならない裁判官
詐害行為取消権や金銭の貸付にあたって保証人と交渉しなくてはならない金融機関(銀行、信用金庫など)関係者
建築された建物に不具合があった場合や、賃貸借契約の当事者となる不動産会社(建設業、仲介業)関係者
具体事例を掲げて実務上の問題点を抽出!
裁判官と弁護士による白熱の議論を再現!
目次
第1章 債務不履行による損害賠償責任
[問題] 債務不履行による損害賠償請求の要件・範囲
第2章 詐害行為取消権
[問題1]詐害行為取消権の要件/[問題2] 詐害行為取消権と手続法の関係
第3章 連帯債務の絶対的効力(定型約款を含む。)
[問題] 定型約款に係る不当条項規制
第4章 保証・併存的債務引受
[問題1] 事業性貸金等債務の判断基準/[問題2] 保証の規制を及ぼすべき併存的債務引受
第5章 免責的債務引受
[問題] 保証意思宣明公正証書の作成の要否、情報提供義務の有無
第6章 相殺と差押え・債権譲渡
[問題1] 相殺と差押えの優劣/[問題2] 相殺と債権譲渡の優劣/[問題3] 三角相殺予約と差押え
第7章 契約不適合責任
[問題1] 契約不適合による追完請求/[問題2] 契約不適合による代金減額請求/[問題3] 契約不適合による売買契約の解除/[問題4] 契約不適合による請負契約の解除
第8章 賃貸借(保証を含む。)
[問題1] 賃借物の一部滅失等を理由とする賃料減額の主張/[問題2] 周辺環境の変化による機能低下のケース(新民法611条類推適用の可否)/[問題3] 契約締結時の情報提供義務/[問題4] 極度額の金額設定/[問題5] 元本確定事由
第9章 請 負
[問題] 債権譲渡禁止特約・出来高払報酬
第10章 経過措置
[問題1] 時 効/[問題2] 保証債務/[問題3] 賃貸借/[問題4] 売 買
著者紹介
法曹フォーラム:
当社が、実務経験10年前後の裁判官・弁護士が最先端の法律実務のあり方を研究する「場」として設立した研究会。第1期として「改正債権法下の実務」をテーマに、令和3年3月から令和4年3月まで活動した。
〈裁判官:研究会開催時、東京地方裁判所判事〉江原健志(長野地方・家庭裁判所長)
髙橋祐喜(最高裁判所調査官)/松下絵美(札幌地方・家庭裁判所室蘭支部長)/矢野紀夫(大分家庭裁判所判事)/川﨑博司(大津地方・家庭裁判所彦根支部長)/佐藤しほり(司法研修所教官)/飯島英貴(文部科学省研究開発局原子力損害賠償紛争和解仲介室室長補佐)
〈弁護士〉大坪和敏(馬場・澤田法律事務所・東京弁護士会)
横山佳枝(原後綜合法律事務所・第二東京弁護士会)/長森 亨(馬場・澤田法律事務所・東京弁護士会)/石橋尚子(菊地綜合法律事務所・東京弁護士会)/久保文吾(公正取引委員会事務総局経済取引局企業総合課(研究会開催時、梶谷綜合法律事務所・第一東京弁護士会))/小島冬樹(ひふみ総合法律事務所・第二東京弁護士会)/髙梨俊介(三井住友銀行コンプライアンス部・第一東京弁護士会) (所属は、2023年10月末現在)