厳しい財政危機に直面した高萩市では、職員や議員数の削減、給与の減額等、行財政改革に積極的に取り組みました。
極めつけは土地開発公社と住宅公社の同時清算です。
どこの自治体でも最大の課題である公社の清算に、高萩市はなぜ2つ同時にできたのか?
徹底した改革とともに公社清算の軌跡を綴った実録書です。
目次
1 高萩があぶない!!
・財政破綻?(三位一体の改革の衝撃/夕張ショック/夕張市と高萩市/不適正な財務処理/健全化指標/二つの公社/銀行貸出しの厳格化)
・行財政健全化元年(毎年7億円前後の財源不足/行財政健全化元年/事務事業のゼロベース見通し/主要事務事業の優先順位付け/財政収支見直し(税収の確保等)/組織・定数の見直し)
2 聖域なき事業仕分け――行政改革
・行財政健全化計画の策定(行財政健全化計画(案)/住民説明会/議会への説明・対応)
・痛みの共有(使用料・手数料の見直し/職員給料削減)
・行政運営から行政経営へ(有料広告掲載スキーム/カーボンオフセット/生涯現役社会の創出/未利用財産の処分)
3 改革
・土地開発公社の改革(健全化スキーム)
・住宅公社の破産(改革着手まで/高萩市出資団体等経営検討委員会の設置から意見書提出まで)
・破産から学ぶもの(破産手続き開始の決定後)
4 聖域なき改革に挑む――草間市長インタビュー
・1期目の行財政改革の総括
・これからの自治体のかたち
・新しい価値の創造について
・市職員への期待
・人材育成について
・市職員の意識の変化
・10年後への贈り物
・高萩の自尊心を高める
5 資料編
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編著者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
げんたか研究所/國松永敏副市長が所長を、公募の職員14名が研究員を務める、茨城県内の市町村で初めて設置された自治体版シンクタンク。「行財政改革の今後の方向性」「オンデマンド交通」「山村活性化」をテーマに、調査研究を進めている。