戦後から今日まで作った社会資本に老朽化の波が押し寄せています。
千葉県君津市の君津新橋で鋼材の破断が見つかり、通行止めになっているように、いよいよ社会資本の点検・修繕を本格的に行わなければならない状況です。
しかし、地方公共団体においては、人と予算が足りず点検すら出来ない状況でもあります。
また、そのような状況にも関わらず、「公共事業」は負のイメージが強く、予算が削られていく一方です。
本書は、社会資本の維持・管理の現状について、橋梁の話を中心に、このままの状態の場合どのような状況になるのか、今後の予測・課題を書き下ろした1冊。
民間橋梁技術者(受注者側)の第一人者である依田教授と、自治体の現場(発注者側)の第一人者である高木氏が、それぞれの立場から、近い将来耐用年数を迎える社会資本の維持管理について、問題提起を行います。
目次
1 このままでは橋が落ちる?
2 落ちない橋はつくれるのか?
3 橋は誰が守るのか?
4 橋は誰のものか?
5 橋のない日本に未来はあるか?
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共著者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
依田照彦…よだ・てるひこ/早稲田大学理工学術院教授
高木千太郎…たかぎ・せんたろう/元東京都橋梁構造専門副参事