首長・議員をはじめ、政策立案に関わる人のための、まちづくり政策の解説書。
経済・人口ともに拡大のビジョンを描けない現代のまちづくりへの処方箋を示します。
「まちの身の丈にあった、明るい将来像を描きたい」、「課題を明確化し、法律・制度に裏打ちされた具体策を提案したい」、「時代に即した政策立案能力を備えた人材を育てたい」といった、現場にあふれる課題に具体的に回答します。
コンサルタントや研究者、公務員として現場を熟知した著者による執筆で、どんな規模の自治体にも役立つ内容です。
都市計画・まちづくりの現場で必要不可欠なハードとソフト、大きなビジョンと個別の設計、環境共生とコスト削減、財源の裏打ちといった様々な知識を、実践的な活用方法と併せて習得できるような本文構成としています。
地方自治体の首長・議員や企画、まちづくり担当者の具体的な悩みとして以下のような例が挙げられます。
1 合併後の行政区域が広すぎて、住民の融和を図るのが難しい。
2 行政区域内にいくつかある中心地を一つに絞らないと活性化基本計画の認定が受けられない。
3 努力の割に中心市街地活性化が進まない。
4 近郊農地の農業従事者の高齢化が進み人口も減っているのに、農地を宅地したい人が多く、農地保全と市街地のコンパクト化の両立ができない。
5 高齢人口への対応で行政経費が増加することは明らかなのに「これが正しい」という解決方法が見つからない。
6 様々な分野で外部専門家のノウハウを使う場面が増えているが、専門家とどう接触し、契約すればよいかわからない。
本書は、これらの悩みを解決する手引書です!
目次
1 まちづくりの鉄則
現状をよく知る/20年先の姿を考える/大切な行政の役割
2 まちづくりの実際
土地利用計画の誘導/中心市街地の再生/公共交通の活性化/地域資源を活かした観光まちづくり
3 まちづくりのわざ
上手な財源のつくり方/人材の活用がカギ/コンセンサスのつくり方
●コラム
SWOT分析/身の丈にあったまちづくり/ブレアが進めたイギリスの地方分権/ミュンヘン市とパリ市の事例からみる首長の意思と役割/目覚めよ!村役人/浜松の郊外スプロール/ドイツの都市の形――フライブルク/イギリスの教訓/交通機関相互の連携システム/都心の駐車政策と公共交通政策の連携/観光学部と観光業界/着地型地域再生と地域力向上――大洲市の試み/開発利益の吸収/ほか
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編著者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
今井晴彦…いまい・はるひこ/(株)サンプランナーズ代表取締役、都市計画コンサルタント
上田紘士…うえだ・ひろし/(財)自治体国際化協会専務理事、元三重県副知事
小浪博英…こなみ・ひろひで/帝京平成大学教授、元愛知県都市計画課長
司波寛…しば・ゆたか/(株)都市総合計画代表取締役、都市計画コンサルタント