具体的事例のQ&Aで判断に戸惑う課税実務のポイントが理解できる!
【現場では・・・】
固定資産税・不動産取得税の課税実務は、誤った対応(課税)をすることで、訴訟等につながるケースも増えており、根拠に基づいて、適切に課税・非課税の判断や説明をすることが求められています。
しかし、ノウハウを有するベテラン職員が少なくなっており、課税判断などの対応に苦慮するケースが増えています。
↓本書では
★固定資産税・不動産取得税の課税時の判断に戸惑う困難事案について、その解決策を法令や裁判例など根拠を明らかにしながらQ&A形式で解説。
★「未登記家屋の納税義務者の認定は?」「非課税となる境内地の判断基準は?」「住宅用地と認められる土地の範囲は?」「時効による不動産の取得は?」「居住要件の判断基準は?」など実務で戸惑う事項の考え方と対応が押さえられます。
★住民対応などの際に、根拠を示しながら説明をするための考え方が身につきます。
目次
第1部 固定資産税
第1章 課税客体及び納税義務者等
1 建築途上の家屋に対する固定資産税の課税
2 瑕疵ある家屋に対する課税の適否
3 台帳課税主義の意義
4 未登記家屋に係る納税義務者の認定
5 相続人の一人に書類が送達された場合の処分の効力
6 共有者の一人に対する納税の告知の効力
7 相続人の一人を代表者として課税することの適否
第2章 非課税
8 固定資産を有料で借り受けたことの意義
9 非課税となる境内地の判断基準
10 新本堂を建築中である土地に対する非課税の認定
11 収益事業の用に供する固定資産に対する非課税の認定
12 公益事業として運営されている納骨堂に対する非課税の認定
13 管理人が常駐していない管理人室の非課税の設定
14 動物専用墓地に対する非課税の認定
15 儀式行事の意義
16 直接保育又は教育の用に供する固定資産の意義
17 「教育活動が実施されていることを常態とする」 ことの意義
18 完成後未だ使用開始がされていない家屋に対する非課税の認定
19 公共の用に供する道路の意義
第3章 課税標準及び課税標準の特例
20 同一画地と認定して評価することの適否
21 住宅用地と認められる土地の範囲
22 建替え特例の適用の可否
第4章 減額
23 減額の対象となる住宅の意義
24 貸家の用に供される住宅
25 「固定資産税が課されることとなった年度」 の意義
26 民泊に対する住宅減額の適用
第2部 不動産取得税
第1章 課税客体及び納税義務者等
1 家屋の取壊しと不動産の取得
2 代物弁済があった場合の不動産の取得の認定
3 第三者のためにする契約と不動産の取得
4 錯誤に基づく所有権抹消登記
5 財産分与と不動産の取得
6 時効による不動産の取得
第2章 非課税
7 用途非課税における主観的要件と客観的要件
8 遺贈により不動産を取得した場合の非課税の認定
9 共有物の分割により不動産を取得した場合
第3章 課税標準及び課税標準の特例
10 基準年度に取得した不動産の価格
11 当該固定資産の価格により難いとき
12 モデルハウスの取得に対する課税標準の特例の適用
13 居住要件の判断基準
第4章 減額
14 1年以内に隣接地を取得した場合の減額規定の適用方法
15 新築住宅に係る個数要件
16 住宅減額の対象となる土地の範囲
著者紹介
油谷 俊司(あぶらや しゅんじ)
1963年4月21日生。法学士。学習塾講師を経て、1989年4月東京都へ入都。2021年3月に都を退職するまでの間、29年間にわたり東京都主税局の本庁部門及び各都税事務所にて、不動産取得税、固定資産税、特別土地保有税に関する課税指導、課税実務、税務争訟対応、納税者対応等の職務に従事してきた。都を退職後は、地方税ジャーナリストとして自治体への取材等を通じ、税務関係図書への執筆、自治体主催の各種研修講師等の活動を行っている。
月刊「税」連載「資産課税実務Q&A-事例から考える対応のポイント」(ペンネーム:安室榮)、税務レポート(公益財団法人東京税務協会)連載「判例から考える不動産取得税」(ペンネーム:大門未知男)などを執筆。