時間外勤務が減らない
若手がすぐ辞める
テレワーク導入が進まない
メンタル不調の増加
課題解決の決め手はトータルな人事戦略!
◆職員数が減る中、必要な行政サービスを提供し続けるためには、どうする?!
自治体の対応力、組織力はそこに勤務する職員の能力次第!人口減少や少子高齢化に伴い、職員数のさらなる減少が見込まれる中、今後の自治体に求められる職員像を提示した上で、そうした人材を育てるための採用、配置、異動、育成、能力開発、人事評価、昇任のあり方など、トータルな人事戦略について解説する。
◆現場のリアルな悩みから問題点を分析し、課題解決のヒントを示す!
「採用試験や異動パターンは今のままでよいのか」「人事評価はうまく機能しているか」「昇任したがらない職員が多い」「若手がすぐ辞めてしまう」「ハラスメントによるメンタル不調の増加」「定年延長でどう変わるのか」「時間外勤務が減らない」「テレワーク導入が進まない」「緊急時の人員体制が十分でない」・・・。
現場の悩みをもとに人事政策に関する問題点を分析。先進事例を紹介しながら、課題解決のヒントを提示する。
目次
第1章 これからの自治体に求められる職員像とは
1 職員数半減
2 スマート自治体への転換
3 自治体職員数は既に雑巾を絞り切った状態
4 職員の働き方の変化
5 4分の1 がメンタルヘルス不調を経験
6 長時間残業の副作用、長時間となる要因 他
第2章 現場の悩みから問題点を分析する
[採用・配置]採用試験は今のままでよいのか/[人事評価]人事評価はうまく機能しているのか
[異動・昇任]異動パターンは今のままでよいのか/[異動・昇任]昇任したがらない職員が多い
[異動・昇任]女性職員の登用が進まない/[人材育成・能力開発]研修に行かせられない/行かせてもらえない
[人材育成・能力開発]OJTが崩壊しノウハウが継承されない/[人材育成・能力開発]若手がすぐ辞めてしまう
[人材育成・能力開発]ハラスメントによるメンタル不調が増加/[退職管理]定年延長でどう変わるのか
[働き方]時間外勤務が減らない/[働き方]テレワークの導入が進まない
[業務改革]自治体DXを人事面からどう支援すべきか 他
第3章 課題解決へのステップ─トータルに考える
1 制度の相互補完性
2 ある報告書からのヒント
3 豊田市のトータル人事システム 他
第4章 先進事例に学ぶ実践のヒント
[採用]ふじみ野市:採用直結型インターンシップ/[採用]福知山市 :人材確保のための採用試験等の総合的な見直し/[人事評価]池田市:人事評価制度/[人材育成・能力開発]藤枝市:人財育成の取り組みと人財育成センターの設置/[人材育成・能力開発]四條畷市:職員エンゲージメントの向上 他
第5章 自治体職員の未来
1 パラダイム・シフト
2 自発的キャリア形成
3 トータル人事システムで考える自治体職員の未来
4 おわりに―ウィズコロナ/アフターコロナの時代に自治体職員に求められること
著者紹介
稲継 裕昭(いなつぐ ひろあき) 第1章、第3章、第5章
早稲田大学政治経済学術院教授。京都大学法学部卒、京都大学博士(法学)。大阪市職員、姫路獨協大学助教授、大阪市立大学法学部教授、同法学部長等を経て、2007年から現職。専攻は行政学、地方自治論、公共経営論。主な著書に『AIで変わる自治体業務』(ぎょうせい、2018年)、『評価者のための自治体人事評価Q&A』(ぎょうせい、2013年)。ほか多数。
大谷 基道(おおたに もとみち) 第2章、第4章
獨協大学法学部教授。早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程研究指導終了退学。博士(政治学)(早稲田大学)。茨城県職員、(公財)日本都市センター主任研究員、名古屋商科大学教授等を経て、2016年から現職。専攻は行政学、地方自治論。主な著書に『東京事務所の政治学』(勁草書房、2019年)、『現代日本の公務員人事』(共編著、第一法規、2019年)ほか。