行政が扱う領域が拡大し、多様化する中、自治体が責任をもって受け持つ領域はどこまでか?
役所が責任を持つべき“行政の外延”を8つの分野で探る!
目次
プロローグ 行政の“外延”〜「官」と「民」の境界線を考える〜(稲継裕昭)
1 行政の守備範囲
2 地方政府の守備範囲─歴史的変遷と国による違い
3 行政の外延―「官」と「民」との境界
4 本書の構成
序章 官民二元論から官民融合へ(福井県産業労働部長 山田賢一)
1 官民分担から官民融合へ
2 政策手法の過去・未来
3 政策領域の収縮・拡大
第1章 協働による集落見守り活動(京都府農林水産部研究普及ブランド課長 小川嘉幸)
1 見守り集落の実態(絆の喪失)
2 公助の白地地域
3 見守り活動
第2章 多主体協働による持続可能な地域づくり(京都府政策企画部計画推進課副課長 小西葉子)
1 持続不可能な地域
2 持続可能な地域づくりの事例
3 持続可能な地域づくりに向けた挑戦
第3章 「新しい公共」を支える地域コミュニティ(京都市右京区副区長 林建志)
1 京都市の地域コミュニティの概要
2 右京区における地域コミュニティ活性化の事例
3 地域コミュニティ活性化に向けて
第4章 民間力を活用した市街地活性化(大津市総務部職員課主幹 小西元昭)
1 大津市の中心市街地
2 地域と共に連携する組織の仕掛け
3 活性化を目指すプロジェクト
4 先導的プロジェクト―「なぎさのテラス」
第5章 地域医療を守る医療提供体制(八尾市立病院事務局参事 朴井晃)
1 病院の設置状況と歴史
2 官民の病院が協働で担う地域医療
3 地域医療を守る医療提供体制のあるべき姿
第6章 変わる公立博物館の存在意義(福井県学校教育政策課主任 荒木一男)
1 国の博物館行政に見る博物館が担うべき機能
2 恐竜博物館に見る公立博物館の機能
第7章 国民体育大会のあるべき姿(岐阜県県土整備部砂防課主任 若井憲彰)
1 国民体育大会の歴史と現在の大会概要
2 国民体育大会の果たした役割と課題
3 今後の国民体育大会のあるべき姿
第8章 被災者への生活再建支援政策(福井県総務部企画幹 竹内直人)
1 自治体の被災者支援政策
2 国の公共性と自治体の公共性
エピローグ(稲継裕昭)
編著者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
稲継 裕昭…いなつぐ・ひろあき/大阪府生まれ。京都大学法学部卒、京都大学博士(法学)。
大阪市職員、大阪市立大学教授等を経て2007年から
早稲田大学政治経済学術院教授。
著書に『自治体の人事システム改革』『プロ公務員を育てる人事戦略』
『プロ公務員を育てる人事戦略Part2』
『地域公務員になろう』(以上ぎょうせい)、『行政ビジネス』(東洋経済
新報社)、『自治体ガバナンス』(放送大学教育振興会)等多数。