“脳死・臓器移植論”はどうあるべきか。
・ローマ教皇庁科学アカデミー主催、脳死・臓器移植に関する討議報告書、“The Signs of Death”(2007年公刊)、初の邦訳。
・カトリック教会が、脳死・臓器移植に関する議論を専門家にゆだねたものであり、脳死反対論者も同じテーブルに着き、徹底的な討論を行った記録。
・日本国内の混乱した脳死・臓器移植論に対し、新たな視座を提供する画期的な一冊。
・巻末に、翻訳者による詳細な「用語解説」を収録。
序文・編集のことば |
目次(抜粋)
第1部 翻訳に当たって
1 『死のしるし』翻訳について
2 教皇庁の生命倫理
3-1 本書の公刊と脳死批判の論点について
3-2 我が国における脳死を巡る論争の経緯
3-3 死の判定・脳死に関する年表
第2部 死のしるし
Ⅰ ワークショップ
1 序文
2 ベネディクト16世の書簡
3 会議の目的
4 なぜ、脳死が死の定義として妥当なのか 神経学者たちの声明
5 死の基準としての脳死に関する神経学者たちへの質問
6 プログラム
7 参加者リスト
Ⅱ 科学論文と討論
1 脳死でないもの:植物状態と脳死患者で認められる体動
2 最小意識状態:神経画像と再生
3 世界の脳死臨床基準
4 脳死における神経生理学的所見(脳波と誘発電位):それは安全で信頼できるものか?
5 人間の脳、機能的組織構造、意識障害、脳死診断 他
Ⅲ 付論
1 討論の記録を読んでのコメント
2 神経学者等の報告要約版「脳死概念はなぜ死の定義として妥当なのか」に対する反対意見
3 Spaemann教授とShewmon博士の声明とコメントに対する回答
Ⅳ 用語解説
訳者プロフィール
青木 清(あおききよし・上智大学名誉教授)
浅見昇吾(あさみしょうご・上智大学)
有江文栄(ありえふみえ・国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター)
石田安実(いしだやすし・上智大学)
磯部 哲(いそべてつ・慶應義塾大学)
奥田純一郎(おくだじゅんいちろう・上智大学)
佐久間勤(さくまつとむ・上智大学)
寺岡 慧(てらおかさとし・東京女子医科大学名誉教授)
永山正雄(ながやままさお・国際医療福祉大学大学院)
町野 朔(まちのさく・上智大学名誉教授)
村松 聡(むらまつあきら・早稲田大学)
横田裕行(よこたひろゆき・日本体育大学 日本医科大学名誉教授)