急速に進展するわが国の社会情勢において、様々な法令が制定改廃されていますが、唯一日本の最高法規である憲法だけが、制定から60年を迎える今日まで、一度も改正がなされていません。
昨今の憲法改正論議は盛んで、国民の関心も非常に高くなっています。
本書は、大学で憲法を教えている著者が、これまでの研究の成果をまとめるとともに、憲法をもう一度見直すという観点から、法律を学ぶ学生の教科書として発刊するものです。
目次
・はしがき/緒論 「国家」に関する一考察
1 総説
憲法の基本概念/憲法の歴史/帝国憲法の成立/日本国憲法の制定
2 国民の基本権――総論
「基本権」思想・略史/基本権の新展開/基本権保障に関する一般的考察/ほか
3 国民の基本権――各論
人格的自立権/精神的活動に関する自由/表現の自由/身体的活動に関する自由/経済的活動に関する自由/受益権
4 統治機構
統治機構――総論/最高法規と憲法改正
・むすび/事項(人名)索引/判例索引
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著者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
飯田孝也…いいだ・たかや/群馬大学・城西国際大学ほか講師