多様な医療紛争解決の手段を検証し、その合理性を解き明かします。平成27年10月から始まった「医療事故調査制度」や、医療ADR(裁判外紛争解決手続)などを中心に、医療紛争の解決方法について、関係者(自治体、病院、弁護士等)が、何をどう考え、何をしなければならないか、事例を紹介しながら具体的に解説します。
医療紛争の背景から、その合理的解決策や取り組みについて詳述しています。
目次
第1部 医療紛争の背景
第1章 医療を取り巻く法律の思想
第2章 医療と法をめぐる新たな状況と課題
第3章 医療紛争の背後にあるもの
第2部 医療紛争の合理的解決
第1章 医療ADR機関の目的と機能
第2章 医療ADRの過去・現在・未来
第3章 「医療紛争相談センター」の活動実績と今後の展望
第3部 医療事故調査制度の確立
第1章 医療事故における原因調査の必要性
第2章 「医療事故調査・支援センター」の新設と問題点
第4部 医療紛争の終焉に向けて
第1章 医師・患者関係の本質
――医療裁判や医療ADRの実践から見えてくるもの――
第2章 医療ADRの現在とこれから
第3章 〈資料〉法律の観点から医療の常識を問う
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編著者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
植木哲…うえき・さとし/朝日大学法学部教授、千葉大学名誉教授、医療紛争処理センター所長