多くいる歴史上の名将の中でも、ふるさとを愛し、地域づくりに力を注いだ人物を厳選し、彼らの生い立ちや思想、取組みをタイプ別に紹介します。
歴史的読み物として楽しめるだけでなく、「情報活用術」、「心に染みる家訓」、「中央と地方の強さの違い」、「人を活かす名人」、「補佐役の要件」、「心を盗る」など、現代に役立つ情報や誰かに話したくなる歴史のミニ知識が満載の書き下ろしコラムにも注目!
目次
1 「ふるさと」に理想の王国を築こうとした名将たち
・北条早雲(東国の新天地におのれの「理想郷」を夢見た謀将)
・里見義堯(「異郷の人」から地域に根ざした「有徳の人」へ)
・上杉謙信(戦国乱世に「正義」と「秩序」を蘇らせようとした義将)
2 「郷土への愛」を貫いた名将・智将
・真田幸隆(「故郷」への愛着が「六連銭」の名家を生んだ)
・木曽義仲(自分を育んでくれた「地域」との出会い)
・立花宗茂(「信義」を重んじた“九州第一の勇者”)
3 「地域」が持つ力に目を向けた名将・智将
・蒲生氏郷(「地域」を富ませる才覚とは)
・長宗我部元親(「草の根」の強さを発揮した一領具足)
・直江兼続(地域起こしの先駆者)
4 「ふるさと」の人間に着目した名将・智将
・武田信玄(郷土の人材育成から「王道政治」をめざした名将)
・片倉小十郎景綱(「地域」からの出発こそが原点)
・島津義久(「地域」を見据えた治国の心得)
5 「地域」から時流を見通した名将・智将
・平清盛(時代の潮流を我がものとしていった独裁者)
・源頼朝(「地域」から時代の転換を見抜いた英傑)
・毛利元就(地域割拠の思想と独立の気概)
6 「ふるさと」を持たなかった名将の悲劇
・源義経(「地域の力」を生かせなかった悲劇の名将)
・八幡太郎義家(異邦の人の栄光と孤独)
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著者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
小川由秋…おがわ・よしあき/作家