【内容】
柄香炉(えごうろ)と水瓶(すいびょう)は古来、修行僧(比丘)が修行生活中に携行した僧具のひとつです。
日本では仏前に香や飲食を捧げる供養具としても用いられるようになり、仏教工芸品として多彩な意匠のほどこされたものが作られていきました。
獅子や蓮華をあしらった柄香炉、人面や竜首をかたどった水瓶など。それらの造形の匠と込められた意味について、作品を鑑賞しながら詳しく解説します。
【掲載図版:正倉院宝物、法隆寺献納宝物ほか約130点】
第540号 「柄香炉と水瓶」
加島勝(大正大学教授)/執筆
独立行政法人国立文化財機構/監修、至文堂/編集
ISBN:978-4-324-08960-6
主要目次
・口絵(カラー16ページ)
・柄香炉
香供養と柄香炉/鵲尾形柄香炉/獅子鎮柄香炉/瓶鎮柄香炉/蓮華形柄香炉/柄香炉と塔鋺
・水瓶
浄瓶〔軍持〕/胡瓶/長頸瓶/法隆寺献納宝物の棗形水瓶と柘榴形水瓶/布薩形水瓶/信貴形水瓶
・付論 ペガサスの尾からみた竜首水瓶の製作年代