食卓は家族の履歴書。
故郷の味、四季の恵み。
親からの教え、子に伝えたい想い。
そして家族の温かい会話と笑い。
年齢も職業もさまざまな人たちが、食をめぐる実体験をもとにあらためて家庭のあり方を問う、珠玉の論文・エッセー集。
財団法人北野生涯教育振興会が毎年募集している懸賞論文・エッセーの2010年度入賞作品集です。
募集課題「わが家の食卓」に対し寄せられた236編の論文・エッセーの中から21編を厳選し、編者の論文を加え刊行いたします。
当社では、昭和58年から同財団の懸賞論文入賞作品集(「私の生涯教育実践シリーズ」)を毎年刊行しており、本書で28冊目です。
目次
序章 食満腹 心空腹―プレミアムグルメはわが家にあり(森隆夫)
1 赤飯の力―食卓文化にみる「和」の奥ゆかしさ
赤飯の力/食卓で学ぶ四季の味、ひとの想い/食べ物と料理に「ありがとう」を/まあ〜るい卓袱台の幸せ/心の空腹をいやす/雨は幸せのしずく
2 うまいもの、それはわが家にあり
おいしいものは家にある/自給メニューで感謝の心を/地味な誕生日で自宅で乾杯/将来の夢は主婦/子どもの目から見た世界の食卓
3 食事訓
食事訓は「は行」で始まる/「食卓」は二つの祖国を教える場所だった/両親への感謝―作法と味と思い出/「食事の仕方」は心の作法/挨拶が生む明るい食卓
4 楽しく食べれば心も開く
食卓のミラクルパワーで心の扉も開く/息子に伝えたい母の食卓、私の食卓/リスも木から落ちる/料理の魔法の匂いで人を呼ぶ/楽しく食べて病気知らず
終章 わが家の食卓―共同性の教場(小笠原英司)
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編著者等紹介(肩書は発刊当時,敬称略)
財団法人北野生涯教育振興会/1975年、スタンレー電気株式会社の創業者・北野隆春氏の私財提供により、文部省の許可を得て設立。我が国で最初に生涯教育と名のついた財団法人。
森隆夫…もり・たかお/お茶の水女子大学名誉教授
小笠原英司…おがさわら・えいじ/明治大学経営学部、明治大学大学院経営学研究科教授