
特集:地方の選択と次期統一地方選
2019年4月の統一地方選まで1年を切った。その直後には31年ぶりに改元を迎える。時代の変わり目に、首長・議員候補者はどのような政策を掲げ、有権者(住民)はどのような選択をするのか──。自治体職員の役割も含め、地方の選択と次期統一地方選のあり方を考えてみたい。
■第19回統一地方選──問われる地方のビジョンと選択とは
/富野暉一郎 福知山公立大学副学長

■市民合意のプロセス明確に
──「人口減少社会」の首長マニフェスト/福嶋浩彦
■議員候補者の新しいタイプの公約を開拓すべき時が来た/廣瀬克哉
■被災地選挙の過去・現在・未来/河村和徳
■地域政党の類型試論:統一地方選と政党の関係、地域政党の行方/白鳥 浩
■選挙事務改善と職員の意識
──地方創生は〝選挙管理〟委員会から“自治創造”委員会へ変わること/中村 健
■統一地方選、改元を控えた自治体法務・組織のあり方/山口道昭
■地方の選択と自治の行方/阿部昌樹
スキルアップ特集:管理職のセルフマネジメント
最近は、部下を持つ経験が少ないまま、管理職になるケースが増えていると聞きます。そんな新任管理職の皆さんは、何かと悩みや不安も多いのではないでしょうか。そこで、今月は管理職としてのセルフマネジメントを考えます。職場でマネジメント力を発揮していくために、先輩管理職や専門家に学びながら、まずは自分自身をしっかりマネジメントし、前向きに管理職としてふさわしい仕事をしていきましょう。
◆先輩が教える!私が管理職になって始めた三つのこと/今村 寛
◆ストレスを力に変える!折れないリーダーになる方法/相場 聖
〈取材リポート〉
◇女性管理職による「開運塾」で相互連携やスキルアップを図る/栃木県小山市
スキルアップ連載
■管理職って面白い!/定野 司
■ファシリテーションdeコミュニケーション/加留部貴行
■職場の問題解決!事例で学ぶ人財マネジメント講座/高嶋直人
■クレーム対応駆け込み寺/関根健夫
■一歩前へ!30代に贈る“錆びない”自分磨き/堤 直規
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●Governance Topics
□中心市街地活性化の起爆剤に
/青森県八戸市「はっち」
□「これからの町村議会を考える」をテーマに議長・副議長研修会を開催
/全国町村議会議長会
□被災地・岩手の復興から、地域創生の可能性を探る
/関東学院大学地域創生実践シンポジウム
取材リポート
□平成にっぽんの首長 自治の自画像/宮下宗一郎 青森県むつ市長
「ない」「できない」を「ある」「できる」に変え、「笑顔かがやく希望のまち」へ。

過去最高票を獲得して初当選した4年前の市長選は「期待」を、5月に市政初の無投票で再選したときは「責任」を感じたという。「むつ市、むつ市民に希望を」と訴える。
□新版図の事情──“縮む社会”の現場を歩く/葉上太郎
全仮設住宅を訪問する【「双葉消防」125人の7年間(17)】
原発事故、続く苦悩
住民が避難した後も集団生活を続けながら、福島県双葉郡を守った双葉地方広域市町村圏組合の消防本部。だが、時間が経つに連れて、自分達の活動への迷いが頭を占めていった。「人を救うための消防なのに、人の消えた土地を守って何になるのか」「このままでは消防本部自体が解散してしまうのではないか」。そうした疑念を振り払うようにして、全仮設住宅を訪問する活動が始まった。
□現場発!自治体の「政策開発」
新たな官民連携手法で下水道事業の効率化を図る
──下水道事業コンセッション“浜松方式”(浜松市)
浜松市は、公共下水道事業で市内最大の処理水量を占める西遠処理区の施設運営に「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(PFI法)」に基づく「公共施設等運営事業(コンセッション事業)」を導入した。施設所有権は浜松市に残したまま、運営を民間事業者に長期間委ねる事業方式で、下水道事業の効率的運営を図るのがねらいだ。下水道事業へのコンセッション方式の導入は全国初となる。
□人口減少・地域再生に挑む/葉上太郎
観音様の伝承が命を救った
──三重県多気町長谷集落、間一髪の土砂災害避難
大惨事が起きた後、「あそこは歴史的に災害が発生する場所だったのに」という悔恨の言葉をよく聞く。だが、三重県多気町の長谷集落は、昨秋の台風災害で、伝承から土砂崩れの発生を察知し、間一髪で逃げ延びた。同集落は平安時代に創建された寺や観音菩薩像を中心にした地域づくりを行ってきた。このため、「山が抜ける」という寺の伝承を常に頭に置いてきたのだ。歴史を生かした暮らしが、命を救った。
□議会改革リポート【変わるか!地方議会】
町民との対話・意見を踏まえ、議会による政策立案・政策提言を
──青森県六戸町議会
青森県六戸町議会は6月7日、全議員(12人)が参加して議員研修会を開いた。同町議会では2016年2月から対話を重視したワークショップ形式の意見交換会を開催。研修会では町民の意見を踏まえた政策立案・政策提言の重要性が強調された。
連載
□続・アサノ・ネクスト 浅野史郎 市議会議員登場
□「後藤式」知域に飛び出す公務員ライフ/後藤好邦
「1週間の時間割」から考えるワーク・ライフ・コミュニティ・バランスのあるべき姿とは?
□童門冬二の日本列島・諸国賢人列伝 佐藤一斎(三) 加齢ごとに目標の高度化
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□ザ・キーノート/清水真人
□自治・分権改革を追う/青山彰久
□新・地方自治のミ・ラ・イ/金井利之
□自治体のダウンスケーリング戦略/大杉 覚
□「立法分権」の戦略/礒崎初仁
□AI・地域・幸福──自治体公共政策の新展開
/広井良典+京都大学こころの未来研究センター+日立京大ラボ・北大ラボ
□いのち支える人々──自殺対策の現場から/玉木達也
□市民の常識VS役所のジョウシキ/今井 照
□地方分権改革と自治体実務──政策法務型思考のススメ/分権型政策法務研究会
□“危機”の中から──日本の社会保障と地域の福祉/野澤和弘
□自治体の防災マネジメント/鍵屋 一
□市民と行政を結ぶ情報公開・プライバシー保護/奥津茂樹
□もっと自治力を!広がる自主研修・ネットワーク
【自治体職員のための講座「市民自治」】
□公務職場の人・間・模・様/金子雅臣
□議会局「軍師」論のススメ/清水克士
□「自治体議会学」のススメ/江藤俊昭
□リーダーズ・ライブラリ
[著者に訊く!/『縮小まちづくり』米山秀隆]
カラーグラビア
□自治・地域再興
[安藤哲也・ファザーリング・ジャパン/ファウンダー・代表理事]
笑っている父親が増えれば、家族も職場も、地域もハッピーになる

「Fathering=父親であることを楽しむ」を掲げてNPO法人ファザーリング・ジャパンを立ち上げた安藤哲也さん。“イクメン”から“イクボス”の普及へと活動の幅を広げ、「働き方」にとどまらない「生き方」そのものの見直しが必要だと問いかける。
□山間海間/芥川 仁
胸の内には未来を託す夢──福岡県うきは市浮羽町流川
□手業手技/大西暢夫
師匠の言葉を大切に、櫛を挽く──櫛挽職人・篠原 武(長野県木祖村)
□ドキュメントW──戦火の日常を撮る/綿井健陽
分断と対立が覆う世界に映画は何を問いかけるか
□人と地域をつなぐ─ご当地愛キャラ
/ヴィクトワール・シュヴァルブラン・村男Ⅲ世(長野県白馬村)
□クローズ・アップ
社会福祉協議会がカキの養殖に参入──三重県志摩市
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■DATA・BANK2018 自治体の最新動向をコンパクトに紹介!
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