教養・一般
キリスト教のアメリカ的展開
2,640円（税込み）
アメリカ宗教史に一石を投じる学際研究論集！
アメリカの歴史、政治、文化において、“宗教”が占めてきた「位置の大きさ」は、植民地時代からおそらくこれから先もしばらくも変わることがないでしょう。
一方で、その「役割」は時代とともに変遷し、これからも変わり続けることでしょう。
とくに9．11以降、宗教の問題は、いまやアメリカ合衆国という一国の枠のなかだけでは語りきれない問題を新しく投げかけています。
本書は、神学、歴史学、文学、政治学、ジャーナリズム等、異なる研究背景をもつ執筆陣が、17世紀植民地時代から21世紀現代までの、アメリカにおけるキリスト教の特質を、通史的、学際的に概観します。
キリスト教はアメリカという特殊な環境と土壌において、何を変容させ、何を保ったのか――わかりやすく解説します。
目次
・序論――キリスト教のアメリカ的展開（増井志津代）
1 ニューイングランドにおける権威の体験（ディヴィッド・D・ホール／増井志津代（訳））
2 さまよえる闘士――ロジャー・ウィリアムズ評価の変遷とアメリカの政教分離論（森本あんり）
3 ジョン・アダムズにとっての「ピューリタニズム」（石川敬史）
4 キャサリン・マリア・セジウィックとピューリタニズム――『ニューイングランド物語』を中心に（増井志津代）
5 Enthusiasmをめぐる解釈の闘争（大塚寿郎）
6 プロテスタント女性宣教師のアメリカ的背景と明治日本の二人のピューリタン女性（石井紀子）
7 アメリカにおけるリベラル・カトリシズムの起源――伝統と展開（高柳俊一）
8 セレブとしてのイエス――消費文化とキリスト像（リチャード・W・フォックス／増井由紀美(訳)）
9 米国政治に反映されたキリスト教的価値観――共和党政権とメディアの関係（金山勉）
10 プロテスタント福音派と近年のアメリカ政治（マーク・A・ノール／増井志津代(訳)）
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編著者紹介(肩書は発刊当時、敬称略)
David D. Hall…ディヴィッド・D・ホール／1964年 イェール大学大学院、Ph.D.、ハーヴァード大学神学部教授
森本あんり…もりもと・あんり／1991年 プリンストン神学大学院、Ph.D.、国際基督教大学教授（哲学・宗教学デパートメント）
石川敬史…いしかわ・たかふみ／2004年 北海道大学大学院、Ph.D.、東京理科大学基礎工学部講師
増井志津代…ますい・しつよ／1996年 ボストン大学大学院、Ph.D.、上智大学文学部英文学科教授
大塚寿郎…おおつか・じゅろう／2000年 マサチューセッツ州立大学アマースト校大学院、Ph.D.、上智大学文学部英文学科教授
石井紀子…いしい・のりこ／1998年 ジョージ・ワシントン大学大学院、Ph.D.、大妻女子大学比較文化学部准教授
高柳俊一…たかやなぎ・しゅんいち／1958年 フォーダム大学大学院、Ph.D.上智大学名誉教授
Richard W. Fox…リチャード・W・フォックス／1975年 スタンフォード大学大学院、Ph.D.、南カリフォルニア大学歴史学部教授
増井由紀美…ますい・ゆきみ／1987年 ニューヨーク大学大学院、M.A.、敬愛大学国際学部国際学科准教授
金山勉…かなやま・つとむ／1998年 オハイオ大学大学院、Ph.D.、立命館大学産業社会学部メディア社会専攻教授
Mark A. Noll…マーク・A・ノール／1974年 ヴァンダービルト大学大学院、Ph.D.、ノートルダム大学歴史学部教授
